NEDO/NIMS 燃料電池向け材料研究者向け DBプラットフォーム開発

概要


持続可能な社会の実現に必要な研究開発に取り組んでいる、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)。このNEDOの依頼を受け、現在、燃料電池材料の研究開発に取り組んでいるのがNIMS(国立研究開発法人 物質・材料研究機構)です。革新的な新規材料開発を実現するためには、得られた知見を集約して新規データを蓄積することが欠かせません。しかし従来使われていたデータベースプラットフォーム「MIX platform」はいくつかの機能が未実装であり、さらなる開発が急務となっていました。そこで2022年から、もともと「MIX platform」を手掛けていたシステム開発企業とユーワークスの2社合同による開発がスタート。以来、追加機能を順次開発し、課題解決を実現し続けています。
スケジュール概要
2022年12月 NIMSより正式に「MIX platform」開発を入札にて受注。 2022年3月 「MIX platform」追加開発の第一弾を完了。 2023年7月 NIMSより再び「MIX platform」の追加開発を受注。2024年4月に至るまで開発に従事する。
本プロジェクトの主な課題と解決方法
課題1既存システムのプログラムを解読し、安全にシステム改修を進める必要があった
「MIX platform」はユーワークスとは別のシステム開発企業によって開発された既存システムであり、当社は同社と共同で機能追加に参画しました。既存システムの改修では、(1)別企業が書いた仕様書やソースコードを読み取る必要がある (2)不用意にシステムを修正すると、関連する別のシステムに支障を起こすリスクがある (3)既存システムの開発元との連携が困難な場合がある などの事情により、一般に新規システムの開発と比べて難易度が高いと言われます。解決1的確に既存プログラムを解読し、開発元企業ともスムーズに連携
「MIX platform」にはフレームワークとして、習得難易度が比較的高いと言われるReactが用いられていましたが、当社のエンジニアはReactの機能を最大限に活用し、インタラクティブなWebアプリを実現しました。また、「MIX platform」ではGitの仕組みを用いてファイルを保存するという特殊な仕様が採用されていましたが、当社のエンジニアはこれを正確・迅速に解読し、仕様に沿った機能開発を実現。既存システムの開発元企業との連携もスムーズに行い、円滑なプロジェクト運営を行いました。課題2研究者をより強力に支援する機能が求められていた
「MIX platform」は、燃料電池材料の研究開発者が新規データを蓄積するためのシステムです。しかし従来のシステムでは、データ管理機能の一部や資料作成機能が未実装の状態であり、研究者をより強力に支援する機能が現場から求められていました。解決2要件定義から実装まで、クライアントのニーズに応える機能を実現
本プロジェクトにおいてユーワークスは要件定義から参画し、クライアントであるNIMSの担当者と共に仕様を検討しました。当社エンジニアはユーザーである研究開発者の課題・ニーズを詳細にヒアリングし、最適な仕様を提案。(1)スムーズに操作できるファイル管理機能 (2)データをもとにPowerPoint資料を自動生成する機能 (3)高度なデータ検索機能 などを実現しました。【開発後の反響】
機能追加した「MIX platform」は「研究者の要望を実現し、研究開発活動を促進するもの」として高く評価され、2022年度、23年度と連続で開発をご依頼いただくことができました。今後も開発プロジェクトは継続し、既存企業と共に当社が担当させていただく見込みとなっています。