画像処理に関する案件の実績
ユーワークスでは研究機関や医療機器メーカーなど様々なお客様向けに多数の画像処理システムを開発してきました。この記事ではいくつかの例をご紹介いたします。
画像処理に関して課題やお困りごとをお持ちの方はぜひ当社にご相談ください。こちらの実績に掲載されていない分野においても、当社のエンジニアがお客様と一緒に粘り強く検討を行い、解決策のご提案をさせていただきます。
お問い合わせフォームからのご連絡をお待ちしております。
事例1
コメットアッセイによるDNA損傷度合画像解析ソフト
コメットアッセイは、変異原性試験のなかでもDNA損傷性を指標とする試験系に分類されます。特に、軽微な細胞・DNAの損傷に対する反応が高いことが特徴です。
旧来コメットアッセイの試験においては、研究者の方が一般の画像加工ソフトを用いて画像1枚1枚に対して手作業で分析を行っていました。
そこでユーワークスは研究者の方からのヒアリングをもとにこの分析作業を自動化するソフトウェアを開発。このソフトウェアでは、コメットアッセイによって処理された標本の顕微鏡写真から細胞を自動的に認識し、Tail Length、DNA Migration、Olive Tail MomentなどのDNA損傷度を表す指標を計測することができます。
画像の一括処理も可能であるため、研究の効率化に高い効果を発揮しました。
事例2
三次元医療画像からの特定部位抽出
内視鏡手術においては、体内の位置関係を事前に把握しておくことが必要となります。このために、医師や放射線技師がCTやMRIで撮影した画像をもとに特定の部位を抽出する作業を医療用ワークステーションで行っています。しかしながらこの作業には1症例あたり数時間かかることもある上、CTやMRIの検査数の増加、内視鏡手術の普及などにより、これまでの手法では対応が難しくなってきています。
この課題に着目し、ユーワークスは医療機器メーカーと共同研究を実施。機械学習の研究開発の経験が豊富なエンジニアをアサインし、多数の論文リサーチと試作実装を繰り返しました。また、お客様からは質の高い教師データをご提供いただきました。
これらの活動を数年続けた結果として、部位によっては臨床の現場で利用できるレベルまで自動抽出の精度を高めることに成功。現在は依頼元の医療機器メーカー様と共同で製品化に向けた検討を進めています。
事例3
医療用リアルタイム動画分析スマホアプリ
某国立大学様(以下お客様)において開発された、特定疾患についての動画分析による発作検知アルゴリズムを、Andrスマホ上で実装しました。
このアプリ開発においては、以下のような課題がありました。
- 暗所で撮影された動画像に対しても有効である必要がある
- 元のアルゴリズムはMatlabで記述されており、スマホアプリ用の言語に書き換える必要がある
- スマホのスペックの制約がある中で、カメラで撮影された動画像をフレームごとにリアルタイムで解析する必要がある
ユーワークスは様々な調査検討を行い、それぞれの課題を次のように解決いたしました。
- 暗所対応の外付けカメラの利用
- 情報工学およびスマホアプリ開発に精通したエンジニアによるアルゴリズムの理解と実装
- Android NDKを用いた高速処理の実現
結果としてお客様のご希望通りのアプリを期日通りに納品することができました。現在もこのアプリを使った研究が続けられています。
本件の詳細については以下の記事もぜひご覧ください。